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「今年が最後のチャンス?」明治神宮外苑イチョウ並木を歩こう

青山通りから絵画館へ向かう「明治神宮外苑イチョウ並木」は、秋になると黄金色に染まり、まるで絵画のような美しい景色に包まれます。
特に11月後半にピークを迎え、その鮮やかさと壮大さに思わず見入ってしまいます。

目次

神宮外苑の再開発で、イチョウ並木はどうなるの?

ところで、皆さんはこの静かで風情ある外苑の風景が、2024年末から大きく変わることをご存じでしょうか?
再開発プロジェクトが本格始動し、神宮球場やラグビー場の建て替え、さらには高層ビルの建設が始まります。周囲にはフェンスが設置され、多くの重機が入り、木々が切り倒され、静かなこのエリアは一変することになります。では、あの美しいイチョウ並木はこれからどうなるのでしょうか…

幸い、イチョウ並木は保存される予定です。でも、今の落ち着いた雰囲気のまま楽しめるのは、今年が最後かもしれません。
この美しい風景を見逃さないよう、散策を楽しみながら、古き良き神宮外苑の魅力を心に刻んでみてはいかがでしょうか?

世界が注目するイチョウ並木

世界が注目する日本の紅葉。その中でも、明治神宮外苑のイチョウ並木は外せない絶景です。
黄金色に染まるイチョウの葉が、まるで絵画のような美しい風景を作り出します。
およそ300メートルにわたり黄金色に輝くイチョウ並木を間近で見ると、その木々の大きさに圧倒されてしまいます。高さは20メートルもあり樹齢100年以上になるというから驚きです。

三角錐に剪定されたその姿は、まるで黄金色のクリスマスツリーのよう。
規則正しく並ぶ木々のトンネルは、まるでファンタジーの世界に迷い込んだような気分にさせてくれます。

緻密に計算された並木道は、日本の繊細な美意識を感じさせる、芸術作品とまで言えるでしょう。
その美しさは国境を越え、海外からのお客様も多く、日本の秋を代表する風景として、世界に誇れる場所です。

遠近法で作られた並木

この美しい並木道は、絵画館への大切なアプローチとして作られたもので、背の順に木が並べられています。
青山通りに面した入口付近の木が一番高く、絵画館に近づくにつれて低くなるように設計されているのです。
これは、遠近法を利用して絵画館がさらに美しく見えるように工夫しているのだそうです。

特別な力を持つ不思議な木

このイチョウの木は、新宿御苑で種を集め、明治神宮内苑で大切に育られ、ここに植樹したものなのです。

外苑の並木にイチョウが選ばれた理由は「火に強い」からだとも言われています。
水分を多く含むため燃えにくく、関東大震災の際には、浅草寺がイチョウの木に守られて、火災を免れたという逸話も残っています。
また、イチョウは東京都のシンボルとしても親しまれていますが、空気を浄化する力もあるとされ、都市の中で貴重な存在です。

昭和14年 明治神宮外苑前イチョウ並木

今からおよそ85年前の昭和14年、絵葉書に描かれた明治神宮外苑のイチョウ並木です。
まだ樹高も低く、周囲の木のほうが高いですね。

イチョウ並木が枯れてきている?

ところで、100年も続いたこのイチョウ並木が、元気がなくなってきているのではないかと言われています。
下の写真を見ると(2023年11月撮影)確かに数本枝が枯れているように見えます。

はるか昔、わたしが20代の頃の外苑のイチョウ並木は、クリスマスツリーのようなおしゃれな姿ではなかったですが、豊かに葉をたくわえた、とてもゴージャスなイチョウでした。

これから始まる再開発がさらに悪い影響を与えるかもしれないと心配されていて、新しい野球場がイチョウ並木の近くに建つ予定で、木の根っこが傷つく心配があるそうです。
そのため、再開発工事の計画をもう一度よく考え直すため、2023年の着工が一年延期されました。
そして改善策として、並木から8メートル間隔を空ける計画が18メートルに変更されました
再開発は2024年10月末から工事が開始され、まずは大木の切り倒しと移植が始まります。

明治神宮外苑はなぜ作られたのか?

そもそも、外苑はなぜ作られたのでしょうか?
実は、明治天皇と昭憲皇太后をたたえるために作られた場所なのです。お二人の功績を後世に伝え、思い出すために政府が構想し、1926年(大正15年)に完成しました。

神宮外苑のシンボル的存在「絵画館」

聖徳記念絵画館には、明治天皇の時代を描いた絵画が展示されています。
これらの作品には、明治維新から日本の発展まで、歴史的な出来事が記録されています。
訪れると、日本が近代国家へと成長していった様子を絵画で知ることができます。

聖徳記念絵画館 壁画「大政奉還」

邨田丹陵/筆  公爵徳川慶光/奉納  慶応3年10月14日(大政奉還)

この絵画館は、明治神宮が自ら運営していて、維持には多額の費用がかかります。
そのため、500円の施設維持協力金が求められていますが、もし無料で見学できればもっと多くの人が訪れるかもしれませんね。

神宮外苑はスポーツ振興の拠点でもあった

「外苑」とは、神社の境内の外側にある広い公園のような空間のことです。
神社の境内の続きの場所に、なぜ競技場や野球場やラクビー場、そのほかのスポーツ施設があるのか不思議ですね?

実は、スポーツ振興は国策の一環でもありました。
明治時代後半から、西洋のスポーツを取り入れ、特に若者に運動を奨励することで、国の強化を目指していたのです。皇室もこの活動を支え、スポーツ大会を観覧されたり、「天皇杯」という特別な賞を贈ることで、スポーツを推奨してきたのですね。

めまぐるしく変化する時代の中、「新しい明治神宮外苑」として生まれ変わるのは2036年の予定です。

並木沿いのカフェレストランで 優雅なひとときを

東京屈指のオシャレスポットで、美しいイチョウ並木を眺めながら、カフェやレストランで過ごす時間は、心も体もリフレッシュ。ゆったり過ごすブレイクタイムにぴったりの場所です。

ロイヤルガーデンカフェ青山

ロイヤルガーデンカフェ青山は、カフェとレストランの両方の魅力を兼ね備えたお店です。ランチから本格的なディナーまで幅広いメニューを楽しめ、季節の移り変わりを感じられる美しい景色を店内から眺めることができます。特に、店内のベーカリーで焼き上げられるパンは多くの人に人気です。
イチョウ並木の入り口付近、左側に位置し、都会の中でゆったりとしたひとときを過ごせます。

シェイクシャック外苑いちょう並木店

ニューヨークのマディソンスクエアパークにある1号店に着想を得て、日本では外苑いちょう並木にその第1号店が登場しました。
自然に囲まれたオープンテラス席でリラックスしながら、心地よい時間を過ごせます。また外壁面に飾られた美しい植物たちも見所です。
並木道の中ごろ左手に位置するこの店舗では、美味しいハンバーガーやシェイクを楽しむのもおすすめです。

明治神宮外苑イチョウ並木 ガイド&アクセス

場所
東京都港区の「明治神宮外苑」にあるイチョウ並木。青山通りから聖徳記念絵画館に向かう道沿いに約300メートルの並木道が続いています。

見ごろ
例年11月中旬から12月上旬にかけて、イチョウの葉が美しい黄金色に染まります。
天候や気温に左右されますが、最も色鮮やかなのは11月後半頃です。

アクセス
駐車場 近隣にコインパーキングあり(秋のシーズンは混雑するため公共交通機関が推奨)
最寄駅 ◯東京メトロ銀座線「外苑前駅」4a出口から徒歩約3分
◯東京メトロ銀座線・半蔵門線「青山一丁目」1番出口より徒歩約5分
◯JR総武線「信濃町駅」または「千駄ヶ谷駅」から徒歩10〜15分

イベント情報
イチョウの紅葉シーズンには、歩道や道路が黄金色の絨毯のように染まり、多くの観光客や写真愛好家が訪れます。近くのカフェも期間限定メニューを提供することが多いです。

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この記事を書いた人

はじめまして、Youです。

20年以上にわたり暮らしてきた東京で、思いがけない発見をしました。
世界中から集まる女性たちの輝く瞳に映る東京は、私が知っているものとは少し違っていたのです。
彼女たちは一人旅で遠く異国から訪れ、この街に魅了されていく...。

「なぜ、東京なの?」

その問いかけが、私の新しい冒険の始まりでした。
この街を旅するように歩き、世界が憧れる東京の魅力を、シルバー世代ならではの視点で綴っています。
伝統と革新が織りなす不思議な調和、路地裏に潜む心温まる人情、四季折々の味わい、今も残る昔の人々の史跡、毎日が新鮮な発見の連続です。

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